Dr. Jの仕事と子育ての記録

子育て世代を応援したい、趣味を共有したい、そんなブログです

【雑談】古代の人も感じていたであろう、人を育てる難しさ

この記事では若手を育てることに関して、思い悩んでいるただの雑談です。なんの結論にも達していませんので、雑談というかただの悩みですので、悪しからず。

 

 2024年問題でクローズアップされている業種は建設業であったり、運送業であったりしますが、実は医療の分野も働き方改革の猶予期間を終了し、2024年から勤務体系が変わってきます。それに伴い、うちの職場では4月から若手の勤務に関して、ルール決めなど動いています。そして、勤務体系だけでなく、今まで個人に任されていた教育的なルール作りもしようってことで、中間管理職的な立ち位置の私は若手の教育を考えております。でも、どういった教育の仕方がよいのか、迷走をしている毎日です。人を育てるって、答えのない問答をしているようで難しいですね。

 

古代からあった「まったく、今の若い者は!!」

 「今の若い者は!」という愚痴は、紀元前のプラトンの頃の記録にもあるらしく、日本でも古くは平安時代にも、そういった趣旨の記録があるようです。世代間の常識の差は古代からあり、つまりはいつの時代も世代間の考えの違いを感じながら人々は生きているようですね。

年配の方も同じようなことに悩みながら、今の現役世代を育ててくれたんでしょう。そう思うと、当時はわからなかった偉大さに、ようやく今気付くことができます。

 

ただ、唯一わかることは「昔と一緒の教育方法ではいけないのであろう」こと

 昔と同じでいいなら話は早いです。自分がされたようにすればいいのですから。ただ、今では部下に負担をかけ過ぎるのも辞職やうつ病の原因にもなりますし、パワハラなんてことにも場合によっては言われてしまうかもしれません。昔の外科医の教育方法「見て学べ!」「手術をしたかったら、まずは下働きをしっかりしろ!」でしたから。

 では、どんな教育方法だったら、今の若手に受け入れられるのであろうか?この問いに最近悩まされています。今は価値観の多様性が叫ばれて久しい世の中です。そもそも自分がいくら考えたところで、独りよがりでは価値観の強要となりかねません。そして、個人の価値観をどこまで許容するのか?成果主義vs過程主義?プライベート重視の者より仕事重視の者を重用することは妥当なのか?・・・などなど。考えだすと、きりがありません。

 

相対的に減ってきている外科医

 医者の総数は年々増加しており、厚生労働省の見立てでは、2020年代のうちに医者の総数が過多に傾くとは言われていますが、外科医はそんな中にあって医師が増えない分野です。外科学会に参加すると、毎年「外科医を増やすためには」といったセッションがあります。地域によって深刻さは違い、東京などの都市圏は影響はほとんどないかもしれませんが、地方では影響が出始めていて、特に四国ではその年に新しく外科医になる医師が少なくなってきているようです。

厚生労働省HPより 診療科別医師数の推移

外科医は「教育=多く経験させる」的な要素が大きいので、頑張って経験してもらおうと思うと、どうしても若手医師の負担が多くなります。負担が多くなってしまうと、やめてしまうリスクもあり、そのバランスも非常に難しいところですよね。個人によってキャパシティが全然違いますから。外科医減少の背景もあるので、続けてくれたらそれだけでもありがたい、と思わざるを得ないところもあるのが正直なところでもあります。

 

まだまだ、なんの答えも見つからず、思い悩む時期は続きそうです。

ただの悩みでした。

 

では。