この記事はモノポリーアルティメイトバンキングの従来版との違いについて、遊びやすさ等の感想についてです。
ボードゲームの定番モノポリーですが、以前におもちゃ屋で新しいシリーズを見かけたため購入し、娘と一緒に遊びました。子供の時に自分が遊んだ時のルールと違いを感じ、調べてみると確かに少しルールの違いがありました。少しの違いでしたが、それによってゲームの進行スピードやゲーム要素が全然違っていたので、その感想も含めて書いていきます。
モノポリーアルティメイトバンキングとは
言わずと知れたモノポリーのシリーズの一つです。一番の特徴は紙幣によるお金のやり取りがなく、キャッシュレスでお金のやり取りや土地・家の売買がされるという作りになっています。そのキャッシュレスを可能にしているのが、付属のバンキングユニットといわれる端末です。充電式ではなく、電池(単4アルカリ電池3本)を使用します。
操作方法を覚える必要がありますが、説明書を見ながら1回プレイすればなんとなく使えるようになります。カードをかざすだけで計算など自動的にやってくれるので、ゲームの進行が非常に素早いです。あと、ほとんどのルールは従来版とほぼ一緒と考えてよいと思いますが、ちょっとした違いあり、個人的にはこの違いがかなり大きく感じました。これについては、この後に説明していきます。
従来版との違い
【従来版】
- エリアの土地を独占しないと家が建てられない
【アルティメイトバンキング】
- エリアの土地を独占しなくても家が建てられる
モノポリーのルール自体を説明していくと、これだけで一つの記事がかけてしまいそうので割愛しますが、この点はゲーム要素に大きな違いを生んでいます。
従来版のモノポリーは一つのエリアの土地をすべて所有しないと、家が建てられませんでした。土地のみの所有で家が建っていないマスに他のプレイヤーが止まっても、請求額が安いためゲームがそこまで大きく動きません。ゲームが動き始めるのは、一つのエリアを独占して家を建てはじめてから、請求額が多額になってきてからです。そして、この「一つのエリアの土地を独占する」までに、結構時間を要します。それは、サイコロ運だけでそのエリアすべての土地に止まることはほぼないため、基本的には他のプレイヤーが所有している自分が独占したい土地を買い取っていく必要があるからです。
一方のアルティメイトバンキングは、エリアを独占しなくても、一つ土地を購入した段階で家がセットで勝手についてきます。このため、自分が購入した土地のマスに他のプレイヤーが止まった時に、序盤から比較的請求額が多くなります。これによって、序盤からお金の動きが大きく、ゲームが動きだすまでの時間が従来版よりも圧倒的に短くなります。
一人の破産者が出た時点で、その時の一番のお金持ちが勝者になるルールですから、ゲームの終わりは一人の破産者が出たタイミングです。バンキングユニットによる金銭の自動計算の機能もさることながら、序盤から大きく金額が動いていくルール自体のおかげで、アルティメイトバンキングの方が早くゲームが終わるというわけです。
私が感じたアルティメイトバンキングの良い点、悪い点
【良い点】
- 1ゲームが終わるまでの時間が従来版より圧倒的に短い
- バンキングユニットの操作方法に慣れは必要だが、計算が本当に楽
【悪い点】
- 他のプレイヤーとの駆け引きや交渉の要素が少ない
従来版は1時間~2時間のプレイ時間が必要になってくることが多いと思いますから、「ちょっと遊ぶ」というゲームではありませんでした。ですから、子供としては、ルールとしても時間としても遊びにくさがあったと思います。アルティメイトバンキングは、良い意味でも悪い意味でも、エリアを独占するメリットがそこまで大きくないので、他のプレイヤーと交渉するという要素は少なく、かつ、ゲームも早く終わります。
一方、従来版はエリアを一つ独占するまでは金銭が大きく動かないものの、プレイヤー同士が土地の売買などの交渉を進めていくことが、ゲームの序盤の大きな動きの一つになってきます。この交渉がモノポリーの面白さや味わいの一つだと思っていたので、正直物足りなさは感じました。
私の感想としては、アルティメイトバンキングは手軽に従来版よりは短く終わるため子供には向いていてファミリーで楽しむにはちょうどよいが、交渉といった要素が少ないため、サイコロによる運の要素が大きい「運ゲー」であるということです。
モノポリーのどのシリーズを買うかどうかのお役に立てると嬉しいです。
では。